Hanau Hou (2014, Mountain Apple Company)

1992年に”Vanishing Treasure“でデビューし、”Rhythm of the Ocean”, “ʻOhana”と約3年間に大ヒットアルバム3枚をリリースして、ある意味、コンテンポラリー・ハワイアン・ミュージックのシーンを再構築し、進化させたHawaiian Style Band。
斬新なセルフ・プロデュースの手法によって、ハワイのライフスタイルを題材にしたローカル色の強い歌詞を、都会的に洗練されたアレンジで聴かせるポップなサウンドに仕上げ、オーディエンスを魅了しつつも、ミュージックシーンに、多くの人気アーティストとコラボレーションし歴史に残る名曲の数々を送り出した。

1999年のベスト・アルバムを最後に活動休止していたが、2014年にオリジナル・メンバーの一人ウェイドがハワイアン・スタイル・バンド名義でバンド活動を再開し発表したのがこのアルバム”Hanau Hou”。
“Hanau Hou”(ハナウ・ホウ)とは、ハワイ語で「生まれ変わる」という意味で、Wadeが22年前に掲げたHawaiian Style Bandのテーマに則って、新たな顔ぶれで「生まれ変わった」新生Hawaiian Style Bandの決意表明だ。

ちなみに、ライヴ会場で、アンコールを希望するオーディエンスが、口々に”Hana Hou〜!(ハナ・ホウ)”と叫んでいるシーンは、アイランド・ミュージックに馴染みの深い人にはおなじみだろうが、これは”Hana Hou!”で「アンコール!もう一回!」という意味。
セッション中に、誰かにソロをもう一回り弾かせたいとき、さり気なく”Hana Hou”と声をかけたりする。

この、再結成の主要メンバーはオリジナル・メンバーのWade Cambern,女性ヴォーカリスト、Tani Lynnと、カラパナのサポートなどでも知られるドラマーのGarin Poliahu。CDのクレジットには、Jeff PetersonやMichael Grande, Michael Ruffなど、腕利きな人たちが名を連ねている。本作の中で、かつての大ヒット曲”Love And Honesty”をセルフ・カヴァーしていたりするが、やはり、オリジナル・ヴァージョンを思い出して、良くも悪くも比較してしまう。

そんな矢先2017年、バンド結成25周年を機に、ブライアン・ケスラーシスター・ロビも参加しての本格的再結成活動をスタート。ギター&ヴォーカルにZanuck Lindsey、キーボードにMichael Grande、ベースRandy Aloya、ドラムスGarin Poliahuという布陣でHawaiian Style Band of 2017をスタートさせている。
2020年には、ZanuckをShawn Pimentalに変えて、引き続き活動中。2020年初頭、パンデミック中にスタジオに履いたという情報はあるが、いまだ、正式に発表された音源はない。

やっぱ、このメンバーでしょ!?