Vanishing Treasures(1992, Top Flight Records)

90年代のハワイに於いて最も重要なコンテンポラリーバンドの一つハワイアン・スタイル・バンドのデビュー・アルバムをご紹介。

このバンドは元々とあるサーフショップのCMを歌う為に結成されたというが、結果的にコンテンポラリー・ハワイアンを語る上で無くてはならないバンドとなった。

1990年、”リブ・ア・リトル(・ハワイアン・スタイル)”をシングルとしてアイランドミュージック・シーンに登場発表。
1992年の本アルバム「ヴァニシング・トレジャース」と1994年の「リズム・オブ・ジ・オーシャン」はそれぞれ、その年のナホク・アウォーズで最優秀コンテンポラリー・アルバム・オブ・ジ・イヤーを獲得した。

オリジナルメンバー、ウェイド・キャンバーン、ロビ・カハカラウ、ブライアン・ケスラー、メリ・マクギャリーはハワイ生まれでは無いにも関わらず、古今のハワイアン文化の特徴をうまくミックスし、コンテンポラリー・ハワイアン・ミュージックに新しいコンセプトを与えた。

ハワイアン・スタイル・バンドはそのコンセプトの証として、ローカルのアーティスト達を適宜、積極的にアルバムに参加させ、リスナー達に効果的に紹介する可能性も実証して見せた。

このアルバムの参加者達はイズ、ブラ、シリィル&マーティンのパヒヌイ兄弟達、フィジー、トロイ・フェルナンデス、アーニー・クルズJr.と言った一流どころ。

彼らをゲストプレイヤーとして迎え、必然性のあるフィーチャリングでその存在感、アーティスト性をプレゼンテーションして見せ、また、自らのサウンドには幅をもたせることに成功している。

それは、ある意味、ネイティブでもノン・ネイティブの双方のアーティスト達が「ハワイアン・スタイル」で生きる事が可能な新時代が到来した証で、彼らの作品が、リスナーたちに支持され、KCCNを始めとするローカルのラジオ局でかけ続けられる事が、そのアプローチの正しさを実証した。

Hot Hawaiian Nights (1993?)

0:22 No Ke Ano Ahiahi 〜 6:36 Let’s Talk Story 〜 10:46 Love and Honesty
〜 16:48 Kaimana Hila 〜 22:55 Heiau

合間の当時のCMもいい感じ!時間のあるときにでもごゆっくりどうぞ!!