EA (2002, Quiet Storm Records)

前作を紹介した1997年時点では3人編成だったのだが、本作ではジャケットからも分かるように、メンバーが1人増えて4人編成になった。オリジナルメンバーの、Shane Vincent、Caleb Richards、Don Ke’ala Kawa’auhau Jr.に加え、”Radical Rob” Onekeaが新たに参加している。で、この”Radical Rob” Onekeaが、アルバム全体のMusic Producerとしてクレジットされているのも興味深い。

前作から、5年経った本作の制作時点でも、サウンドはHip-HopでHawaiian-Rapを貫き、ハワイの植民地時代の歴史を忘れず、現在の主権回復運動を推し進めようとする姿勢は変わっていない。
アルバムタイトル”EA”は主権や独立を意味するハワイ語で、収録曲のそこかしこにハワイ人としてのプライドを誇示、再確認するかのような姿勢が表現されている。
Gabby Pahinuiのスラック・キー・ギターの代表曲”Hii’lawe”をリミックスした#2は最もわかりやすいケースだろう。
今回もゲストはてんこ盛りで、Willie KNatural Vibrations、Amy Hānaiali`i Gilliom、Ho’onu’a、Fijiらの名前がクレジットされている。
あと、普通、introとくればoutroで対になっているのだが、#14は”Pautro”となっていて、そんなところにもハワイにこだわる彼らの姿勢が垣間見えて、思わずニヤリとしてしまう。

  1. The Saga Continues… (Intro)
  2. EA
  3. Hi`ilawe featuring Gabby Pahinui
  4. Can You See Me Now (Hawaiian I’z) featuring Jon Osorio
  5. Angel
  6. Roots Radical featuring Willie K
  7. Irie Eyes featuring Natural Vibrations
  8. Messenjah’s featuring Amy Hānaiali`i Gilliom
  9. Rock Up Your Town
  10. Ride Through Paradise featuring Amy Hānaiali`i Gilliom
  11. Good Good Real Good featuring Ho’onu’a
  12. High Tide
  13. Night Marchers featuring Fiji
  14. Pautro…
ワイキキに行ってるだけでは見えてこないハワイ人たちの主権回復運動