Ha’A (2012, The Mountain Apple Company)

Na Palapalaiは、ウクレレ&ヴォーカルのKehau Tamure、ベース&ヴォーカル Keao Costa、ギター&ヴォーカルでリーダーでもあるKuana Torres Kaheleの3人で結成されたハワイ島ヒロ出身のバンド。

このアルバムリリースのおよそ20年前、90年代初頭に友人のAkoni Malakasをバックアップするためにda palapalai patchとして活動を始め、それをきっかけに、Kuana, Kehau, Wailauの3人でNa Palapalaiとして活動を始めた。

このアルバムを遡ること10年前の2002年にメジャー・デビュー作にして大ヒットとなった“Makani ‘Olu’olu”をリリースし、ハワイアン・ミュージック・シーン、特にフラ・シーンに一大センセーションを巻き起こした。

この時点では、Wailauは去り、新たにベースのKeaoが参加しているが、後に、Keaoも脱退し、このアルバムに参加しているIoaneが加入した後、Kehauが最終的に脱退して、KuanaとIoaneの2人でこのアルバムを制作することになる。

さり気なく美しいジャケ写だが、珍しいタイプの6弦ウクレレとゴージャスなニイハウ・シェルのレイが、豊かなハワイ文化を誇示しているかにも見える。

このアルバムに収録された12曲中、5曲が新たに書き下ろされた新曲。
ゲスト・ミュージシャンには、Jeff Au Hoy, Alan Akaka, Greg Sardinhaと、スティール・ギター・プレイヤーが3名もクレジットされているのが特徴的か?

Kuanaは、ソングライター、ミュージシャンとしてはもちろん、フラの振付け師やレイ・メーカーとしても活躍し、自らの主宰するハワイアン・カルチャー・スクールもある。

このアルバムの前年2011年には、”Kaunaloa”でKuanaはソロ・アーティストとしてもデビュー。”Ke Anu ʻO Waimea”.”Wāikāhuli”などオリジナリティー溢れる自作ハワイ語曲がフラ・コミュニティーで高い人気を得て、翌2012年ナ・ホク・ハノハノではアルバム賞など6部門受賞した。

このアルバムを最後にNa Palapalaiは解散、もしくは長期の活動停止に入るが、2017年、Hawaii Theaterで行われたKuanaのWinter Wonderland concertにKehauとKeoaが参加して、”Hoʻopili Hou”というライヴ・アルバムをリリースしている。

2017のreunionの様子