Fax 2 Da Max(1988, Bess PressInc)

1985年に発行された”Fax To Da Max”の続編ということで”Fax 2 Da Max”。
“Fax”は”Facts”の短縮形。日本語にすると「いくつかの事実」なかんじ。
ちなみに、”Pix”は”Pics”の短縮形で、もっと言うと”Pictures”の短縮形で「写真」の複数形。
あと、”To Da Max”はピジンな使い方で、All the Way=もろもろ、すべてみたいなニュアンス。

そんな、知らなくても特に困ることはないが、知っていると話のねたになるという「あなたがハワイについて知りたいこと、知らないこと」を列挙した雑学本。以前に紹介した”Pidgin To Da Max“と同じ出版社Bess Pressから発売されている姉妹誌的なシリーズ。

以前にも少し書いたが、ハワイという場所は地理的に孤立していて、動植物にも固有種が多い。
また、文化的にもキリスト教伝播以前は、閉鎖的に発展していたため独自の伝統や文化を育んできた上に、アジア、ヨーロッパからの移民が持ち込んだ様々な食物、習慣、言語が入り乱れて、本当に独特で特殊な生活環境を築きあげている。それだけに、何かとトリヴィアになりやすいネタがてんこ盛りである。

この本ではまず、”Only in Hawaii”という括りからはじまり、「悪天候(雨天)のことブレッシング(祝福)と呼ぶ」とか、「遅刻を社会的に許容する=ハワイアン・タイム」みたいな”あるある”ネタに始まり、ハワイに存在する9つの言語での”I Love You”の紹介まで、112のネタが1ページに1個のペースで羅列されている。

面白いのは、この本の発行された1988年というバブル期の象徴的なネタとして、「今週あなたがお金を使うであろう日系企業が所有するホテル以外の25の施設」という項目があって、アラモアナ・ショッピング・センター、ココ・マリーナ・ショッピング・センターといったオアフ島の大型ショッピング施設から、マウイ島ラハイナの歴史的建造物でもあるパイオニア・イン、ラヴズ・ベーカリー、フォアモスト・デイリー、バーガー・キングなどの食品系などが紹介されていて、今となっては考えられない当時のはじけぶりを垣間見せてくれる。

The Hawaii Bathroom BookFirst and Almost First in Hawaiiとも同族的な一冊と言えるだろう。

で、すでに絶版の様子、、、