A Few More Drops (2004, Warrington Publishing)

僕のハワイアンCDコレクションの中には、「何故?こんなCDがあるんだろう??」というものがちょいちょい紛れ込んでいる場合がある。それは、ひょっとするとハワイ系のラジオ番組をやっていた時にサンプル盤としてもらったものか?まだ「CD屋さん」が元気だった時代に、ワードのボーダーズとか、アラモアナやカハラにあったタワー・レコーズでいろいろとローカルミュージックを視聴したりして物色している時に偶然であった逸品かもしれない。

このブログを書き進むにあたって、自分のコレクションから題材をランダムにピックアップするのだが、今回、なにげに手にしたのが、まさにこのアルバムで、何故我が家に存在するのか出所不明な1枚だった。このアルバムは、きっと後者だ。

で、調べてみると、彼もウェブ上での情報は非常に少ない人物の一人だったが、ウェンデル・ワリントンはホノルル生まれ、マウイ島在住のシンガー&ソングライターのようだった。
そして、驚いたことに、このアルバムをリリースしたその年、2004年に、47歳の若さでお亡くなりになっていた。
死因に関する記述は発見できなかったが、かなり突然のことだったようだ。

サウンドは耳障りの良いAORよりのコンテンポラリー・ハワイアンだが、効果的にハワイアン・ノーズ・フルートが聞こえてきたりする。歌はハワイ語と英語が半々といった印象。
ググってチラホラと出てきた、このアルバムの紹介記事には明確に「ハワイアン・クリスチャン・ミュージック」との表現もあるし、翌2005年にはナ・ホク・ハノハノ・アワードでリリジャス・アルバム・オヴ・ジ・イヤーを獲得している。
そういうつもりで、歌詞を気にしながら聴いていると、なるほど!そうか!!って感じのフレーズも随所に出てくるが、BG的に聞き流していると、中堅シンガー&ソング・ライターのよくできたデビュー・アルバムだなっていう印象の1枚。
敬虔なクリスチャンだったウェンデルが、結果的にではあるが、全身全霊で神に捧げたただ1枚のアルバム。それが、この「ア・フュー・モア・ドロップス」だった。

このアルバムにコーラスで参加していたReiko Fukinoが彼と残された家族に捧げたクリスマスソング