ちょっと変わった作りのCD “The Language Of Dreams”は、スラック・キー・ギターの熱烈な崇拝者で、ピアニストでもあるプロデューサーGeorge Winstonが立ち上げ、自らの制作、運営で成立しているレーベルDancing Cat Recordsの総合的なプロモーション用としてまとめられた作品。
S. Haunani Apolionaのナレーションと進行で、Ray Kane, Keola Beamer, Cyril Pahinuiといったレーベル所属のスラック・キー・ギターの巨匠たちのインタビューと選曲により、スラック・キー・ギターの歴史を伝える1時間弱のストーリー部分と、レーベルからのサンプル音源として、以下の4曲が収録されたアルバム。
Po Mahina, Cyril Pahinui from “Night Moon”
Wa’Ahila, Ray Kane from “Wa’Ahila”
Slack Key Guitar Tunings, George Winston
Excerpts From “Waltz Of the Wind”, Led Kalpana & Friends
このS. Haunani Apolionaという女性は、ネイティヴ・ハワイアンの銀行家であり、ハワイ主権運動の活動家で、連邦政府の役職を歴任し、アジア系アメリカ人および太平洋諸島民に関する人種民族諮問委員会の委員長に任命されるという、少々お堅い肩書きと同時に、Nā Hōkū Hanohano Awardsを受賞した、多くの曲を作曲したプロのエンターテイナーであり、1982 年 5 月からはOlomanaのメンバーとして出演していたというキャリアを持つスラック・キー・ギタリストでもある人物。
Haunani Apolionaの史実を伝える柔らかな口調と、スラック・キー・マスターズが語るもの静かながら重みのある発言とその発言にマッチする名曲のフィーチャリングが重層的にスラックキーギターの奥深さを伝えてくれる1枚。Not For Saleで、For Promotional Use Only