Kipapa Rush Bandの”Hardly Working”は、ニック加藤さん監修のもと1990年と1991年にTropicolitan SeriesとしてVapからリリースされた30枚近くのコレクションのうちの1枚。
Kipapa Rush Bandは、スラックキー・ギターの名手として知られるGeorge KuoとAtta Isaacsの甥っ子のWayne Reisらが中心となって結成された5人組。
このアルバムリリース時1985年のメンツは以下の通り:
Gerge Kuo: 6-12 String Slack Key Guitar
Ocean Kaowili: Upright Bass, Ukulele, Vocals,
Wayne Reis: Slack Key Guitar, Vocals,
Herb Lee: Ukulele, Vocals,
Charles Fukuba: Steel Guitar, Dobro,
George Kuoは、伝統的なナヘナヘ (甘くて落ち着いた) スタイルでスラック キー・ギターを演奏するハワイのプレミア・アーティストの 1 人として知られており、今日の世代と古い世代の架け橋となっている。高校生時代にスラック キー・ギターをはじめたGeorgeは高校と大学を通して、彼はジャムを続け、クラブでRay Käneや、Sonny Chillingworth などと演奏し、巨匠たちから多くのことを学んだ。そんな彼は、24歳の1979年に 彼はワイキキ シェルで行われたアマチュアのSlack Key Guitar コンテストで優勝し、より聴衆の注目を集め演奏者としてのキャリアをスタートさせましたることとなる。
1981年には、Hula LebelよりGeorgeにとってファーストアルバムとなる”NAHENAHE”をリリースし、1985年にはKipapa Rush Bandの一員として”Hardly Working”をリリースする。「今日的な音楽を少し加えて、本当に素敵な伝統的な雰囲気」と表現されたそのサウンドは、 スラックキーに加えて、スチールギターをフィーチャーし、ハワイ文化の再活性化を目指した運動、ハワイアン・ルネッサンスのムーブメントともリンクして、その社会的関心の高さを反映させた。
Kipapa Rush Bandは、このアルバムで1986年のNa HokuにおいてBest New Artist /Most Promising Artistを獲得している。
このアルバムのライナーノーツには、このアルバムがCD化され日本でリリースされた1991年には一時解散中とあったが、実はこの時期にGeorge Kuoは、その時60歳を迎えていたウクレレ界の巨匠Eddie Kamaeから、あの伝説のバンドThe Sons Of Hawaiiへの参加を打診され、第7期とも呼ばれるand The Sons of Hawaiiの最終章に参加することとなる。この時期のメンバーは、Braddah Smitty, George Kuo, Joe Marshall、そして、 Dennis Kamakahiというメンツだった。
一方、Kipapa Rush Bandはというと、1993年には”Hawaiian Rush”というアルバムを発表しているので、George Kuo抜きで無事再結成されたようだ。
その再結成時のメンバー:
Wayne Reis: Slack Key Guitar, Vocals,
Herb Lee: tiple, Ukulele, Vocals,
Charlie Fukuba: Steel Guitar, Dobro, Ukulele, Vocals,
Rolf Libadios: Bass, Guitar, Vocals,
オリジナル・アナログ盤の”Hardly Working”はA/B面で以下のように分けられていた模様。
Town Side
A1 Haleakalā
A2 Kolohe Blue
A3 Kowali
A4 My Healani
A5 Hu’i E
Country Side
B1 Kaimuki Hula
B2 Kaho’olawe
B3 Hilo Hula
B4 Sanoe
B5 Aia Ka Maui
このアルバムも、何一つ、「証拠品」は存在していないようです。