「ショーン・トモヤ・イシモト(BB SHAWN)はハワイの魂を持つ、日米混結の盲目のアーティイストです。」
CDジャケットに日本語で、そう綴られている。
また、裏ジャケットにも「日本とアメリカの伝統を受け継ぎ、ハワイに住む私は、この島に住む人々の多様な文化と音楽を愛して育ってきました。このおんがくを楽しみ、ハワイとその人々への私の愛を皆さんと分かちあいたいと思います。」と、同じく日本語でメッセージを発出している。
このCDの前年1996年にHenry KaponoのプロデュースでデビューしたB.B. Shawnだったが、翌1997年には自らのレーベル”Flying Solo Music”を立ち上げ、このライヴアルバムをリリースした。
この時期のShawnは、自らのヴォーカルとギターを前面に押し出して、積極的に週3vペースぐらいでライヴ演奏をしていた。
ツーリストにしろ、ローカルにしろ、そのライヴを見た人から「ライヴCDが欲しい」という熱いリクエストが数多く寄せられ、このアルバムの企画が進んで行ったという。
このライヴレコーディングに臨んだバンドのメンバーは:
B.B Shawn: Vocals & Guitars
Rick Gillbert: Drums
Dennis McClees: Bass
Marvic Esquibil: Keyboards
Salaam Tilman: Percussion
Ernie Cruz Jr: Rythm guitar
と、Ka’au Crater BoysのErnie Cruz Jr.以外、僕的にはよく分からないメンバー構成なのだが、このアルバムに関わった「スタッフ」としてクレジットされているメンバーがなかなか豪華な顔ぶれになっている。
このレコーディングプロジェクトの総指揮はDave Tucciarone、サウンド・エンジニアにはKalapanaのD.J. Pratt、ハワイ語歌詞の監修やアドヴァイザーとしてRobi Kahakalau、相談役的アドヴァイザーにJohn Cruz、さらには、ライナーノーツにお祝いコメントを寄せているのは、なんとあのIZという力の入りようだ。
Waikikiなどでライブ演奏をするミュージシャンの、そして、まだキャリアの短い、若いアーティストの宿命として、不特定多数のオーディエンスを楽しませる為に、一般的なヒット曲やオールディーズを多数取り入れたセットリストにならざるをえない現実がある。
ここに収録された13曲はまさに典型的で、そんなステージを象徴する並びと言っていいだろう。
Hank Williams, Carpenters,Robert Johnsonらの懐かしい、でも、誰でも知っているオールディーズ曲。
The Eagles, James Tylor, Eric Clapton, Bob Marley,さらには通好みなRobben Fordらの大ヒット曲を臆面もなくカヴァーしているが、彼の演奏力で単なるカヴァー曲の域に収まっていないのが頼もしくも、恐ろしい事実としてのこるのだ。
01.Jambalaya/Sau Sauia
02.Hotel California
03.Blue Bossa Nova
04.Only You
05.Mauna Loa Slack Key (instrumental slack key)
06.Howling At The Moon
07.Sweet Lady Of Waiahole
08.Stir It Up
09.Wonderful Tonight
10.Sweet Home Chicago/Route 66
11.Tears In Heaven
12.Talk To Your Daughter
13.Carolina On My Mind