The Steve Jones Collective Vol.1(2004, Wire & Wood Music)

Steve Jones、もしくは、Stephen Jonesは、これまでに紹介してきた数々のアイランド・ミュージックの名盤を支えてきた敏腕ベーシストで、自らのレーベルでヒーリングアルバムなどを企画・制作してきたプロデューサーでもある。

このアルバムは、サブタイトル的に”The Steve Jones Collective Vol.1featuring Jacob Koller, Darryl Pellegrini & Noel Okimoto“と表記されているが、実質的には、Jacob Kollerという若いピアニストをバックアップしたプロジェクトだ。
そもそも、Steve Jones Collectiveは、さまざまなミュージシャンを集めてさまざまな種類の音楽表現を探求する一連のCDをリリースするためのプロジェクトをとして立ち上げられたもの。Vol.1以降、リリースがないので、推測でしかないのだが、きっと、Steve, Darryl, Noelという30年を超えるキャリアをもつベテラン・リズム・セクションが、次の世代を担うことになるであろう才能あふれる若きミュージシャンたちをサポート/バックアップしてゆこうという企画の立ち上げだったのだと思う。
アルバム全11曲中4曲がJacob作の楽曲で、演奏面以外にも彼の能力が高く評価されている感が感じ取れる。

Jacob Kollerはアリゾナ州フェニックス出身。4歳でクラシックピアノの勉強を始め、高校に入学する前までに、10以上のクラシックピアノコンクールで優勝していた。 Jacobは完全なジャズ奨学金でアリゾナ州立大学に通い、世界クラスのピアニストに個人的に師事したり、地元フェニックスで、世界最高クラスのジャズミュージシャンたちとの共演も果たしている。一連の幅広い活動の中には、Martin Dennyとの共演もあったようで、その辺りからSteveとのつながりが生まれてきたのだろう。
このアルバムは、ガチなジャズのアルバムで、録音された場所がハワイであること以外、「ハワイアン」なテイストは何一つない。

  1. Dreamsville
  2. Hear A Rhapsody
  3. Smocrian
  4. Fridge Vampire
  5. Disguise
  6. PBJ
  7. Don’t Tell Me How To Feel
  8. What Peace This World
  9. Eiderdown
  10. Bouncing With Billy
  11. Body And Soul

さて、このアルバムについて、調べ物をしていた時に、思いがけない事実に出会ってしまった。
このSteve Jonesは、3年に亘る闘病生活の末に、ガンのため、2016年、61歳でこの世を去ってしまっていたのだ。今更ながらだが、ご冥福をお祈りしたい。