数あるハワイアンAORの名盤の中の1枚。5:05(ファイブ・オー・ファイブ)の「ステイ・アウェイク」。
オリジナルのリリースは1994年だが、日本では2003年にメルダックから、そして、2005年にはワード・レコーズからリリースされている。それぞれジャケットは日本向けにアレンジされ、なぜか曲順が入れ替わったものになっている。
5:05は、ケアリイやナ・レオなど、コンテンポラリー・ハワイアン・サウンドが盛り上がる90年代ハワイの音楽シーンに都会的な洗練されたAORサウンドで突如現れた。5:05のデビュー・アルバムにして、唯一のアルバム「ステイ・アウェイク」からは、「トロピカル・ビューティー」や「プア・ナニ」などの大ヒット曲を夜に送り出した。
このアルバムは、バークリー音楽院卒業後ハワイに戻り、自身のレコード・レーベル「フライング・ハワイアン・プロダクションズ」を立ち上げ、ソングライター、ミュージシャン、プロデューサーとして活躍していたレスター・ガンタンと、以前、ザ・クラッシュで活動し、メインランドでも幅広く活動していたリード・ボーカルでギタリストのベン・ヴェガスの才能が生み出した傑作だ。
惜しくもグループはこの1枚のアルバムを残したのみで解散したが、ベン・ヴェガスはソロ・アーティストとして、レスターはプロデューサーとして、それぞれ現在も活動している。
5:05のメンバーは、
ベン・ヴェガス: リード・ヴォーカル、エレクトリック&アコースティック・ギター
ジョニー・カマイ:プロデューサー、 エレクトリック&アコースティック・ギター、バックグラウンド・ヴォーカル
レスター・ガンタン:キーボーズ、バックグラウンド・ヴォーカル
ブレイズ・シゾン:ベース、バックグラウンド・ヴォーカル
ロッド・エステバン:ドラムス、バックグラウンド・ヴォーカル
#5の「ダイアナ」にはゲスト・ヴォーカルとして、あのグレン・メディロスの名前がクレジットされている。
ちなみに、5:05は、午後5時5分すぎを表していて、一日の仕事を終えての余暇を楽しむ時間、いわゆる「アフター・ファイヴ」のこと。ビールでも飲みながら、家族や友人たちと音楽を楽しむというのがローカルにとっては定番の過ごし方。
ホノルルの街中レストランやバーでは、午後5時になると一斉にライヴ・エンターテイメントがスタートする。
- It Ain’t Worth A Dime
- We Were Something, Me & You
- Stay Awake
- Somebody’s Watching
- Diana
- The Whole World’s Asleep
- Pua Nani
- I Wanna Be Her Man
- Thankful
- Tropical Beauty
- Stay Awake (Unplugged Mix)