Local Boys(2004, NLP Music Inc.)

ナ・レオは、先にセカンドの「フレンズ」を紹介しているが、今回は2004年に、デビュー20周年を記念して再発された、彼女たちのファーストアルバム「ローカル・ボーイズ」のリイシュー盤。

ちなみに、こちらがオリジナルのジャケット

ナ・レオのメンバーが、これらの曲をレコーディングした時、メンバーはみんな18歳の高校生。
カメハメハ・スクールズ出身のこのトリオが最初に注目を集めたのは1984年のオーディション、ブラウンバッグ・トゥ・スターダム コンテストでの優勝で、その副賞として、彼女たちはシングル「ローカル・ボーイズ」のレコーディングの機会を得た。コンテストの主催ラジオ局KIKIの後押しもあって、「ローカル・ボーイズ」は大ヒットしたが、また同時に、「非白人達」への好みを歌った歌詞がちょっとした議論も巻き起こしたようだ。
その歌詞とは、
Blue eyes and blond hair don’t thrill me
‘Cause I’m in love with the local boys
その当時はショッキングだったのかなぁ〜?

シングルの大ヒットを受けて制作されたのがオリジナル・アルバム「ローカル・ボーイズ」。
アナログ盤とカセットでしか発売されず、その後、廃盤のような状況になっていたのを、デビュー20周年を気に再発に至った。

豊かなハーモニーと卓越したミュージシャンシップに裏打ちされた収録曲は、このCDがリリースされた20年後も、さらにそこから15年近く経た今も、全く時代を感じさせない。

新しく加えられた2曲のボーナストラックは、ナレオにとって特に「記念碑」的なもので、すこしノスタルジックな意味を持つ。

最初のボーナストラックは1曲めの「ストレイキャッツ・ストラット」は彼女たちがカヴァーして、そのコンテストの予選で最初に歌った曲。言わば、彼女たちの、その後のミュージシャンとしてのキャリアを決定づけるきっかけとなった曲。

もう1曲の13曲め、スティーヴィー・ワンダーの「アイ・ジャスト・コール・トゥ・セイ・アイ・ラブ・ユー」は、ナ・レオにとっての、コーナーストーンとなった1984年にKIKIで、#1 ソング・オブ・ジ・イヤーに輝いた曲で、当時を思い起こさせてくれる1曲をカヴァーしたもの。

ちなみに、ジャケットに写っているマッチョなローカルの男性陣もメンバーと勘違いされた時期もあったようだが、ナ・レオはあくまで女性3人のグループなのでお間違いなきよう。