Home Grown 97 (1997, Habilitat Inc.)

1976年、ホノルルのラジオ局KKUAのもと、開催されたローカル・ミュージックの公募プロジェクト“ホーム・グロウン”は、「自家製のミュージシャンが、自家栽培した作品の発表の場」としてスタートした。「人種と文化の世界的ブレンドで知られるハワイ。そのチャンプルー的な現実を音楽という世界共通の言語を通じて伝える。」という名目のため。どんなジャンルの音楽であっても、それが「自家製」であれば応募することが出来、それぞれ年間の優秀な楽曲が1枚のレコードに収録されてリリースされた。1976年から1980年まで4枚のレコード(勿論アナログ)がリリースされ、そこには、LEONARD & KAPONO BEAMER (’76) やTHE EMERSON BROTHERS (’78) とのちに有名になったアーティスト名も散見できる。

ちなみに、1980年代になると、あのNa Leoなどを輩出した”ブラウン・バッグ・トゥ・スターダム”が、KIKI主催で開催され、こちらでも多くのローカルの才能を集結させた。

それから20年近く経過した1997年に、ラジオ局KRATER96が中心となって、ビッグアイランドのKBIG、マウイのKNUI、カウアイのKONGの4局がネットワークを作り、ハワイアン・エアラインズ、711、ヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジなどのサポートのもと開催された「ホームグロウン97」を総括して21アーティストをつめこんだアルバムがこちら。
もうすっかりプロだったはずのGail Mackが参加しているのがなぞ。

残念なことに、これ以降”ホームグロウン”は開催されていない。

  1. SWEET ISLAND FLOWER / Tommy Tokioka
  2. MAHALO (FOR THE SUNSHINE…) / Tahiu Femandez
  3. LA’IE GIRL / Toa
  4. THE ONE THEY’D CALL HAWAI’I / Loeka Longakit
  5. I LIKE LYCHEE / Eddie Lopez
  6. MY HAWAIIAN MOON / Tito Berinobis
  7. NALEOIKAMAKANI / Sean Naleimaile
  8. PAUOA / Dino Bee
  9. PANIOLO STOMP / Becky Maltby
  10. ON THE WINDWARD SIDE / Emerald House
  11. KU’UIPO GOODBYE / Manny Cabral
  12. ALOHA HOWDY DO / Char Dyer & Friend
  13. IN THE COUNTRY / E & S Country Hawaiian Music
  14. FROM THE EAST SIDE / Kai-Nalo
  15. PIKO BABY / Jeff Hoetzel
  16. HAMAKUA / Gail Mack
  17. GOING TO MOLOKINI / Bart Bascone
  18. PEACEFUL ARIZONA / Gordon Freitas
  19. KEIKI / Kaohu
  20. ROCK ‘N’ ROLL HAWAIIAN STYLE / Pacific Breeze
  21. MAUNAWILI LULLABY / Two In Time
この「アリゾナ」は、真珠湾に沈む戦艦”USS ARIZONA”のこと