1976年にThe Brothers CazimeroとしてデビューしたRolandとRobertのCazimero兄弟は、デビュー当時からプロデューサーを務めるJon De Meloとともに、なんと、15年間に亘って、20枚のアルバムを制作し、250曲近い楽曲を制作してきたという。
そんな彼らが、1990年を迎え、新しい時代の到来を感じたときに、自分達にもターニングポイントが必要なのではないか？と感じ、制作過程で新たな試みに取り組むこととした。
古き良きハワイの音楽を現代的なサウンドで豊かにし、このアルバムのリスナーにユニークな体験を届けることを目標に設定する。
このアルバムで取り上げられた楽曲のうち、Rolandによって書き下ろされた曲は11曲中2曲。
残りは、Kui Leeの楽曲を2曲、Lena Machadoが1曲、そして、ハワイアンを代表する”Akaka Falls”やトラディショナルな曲の数々をThe Brothers CazimeroとJon De Meloの解釈で、新たに構築されている。
その最も象徴的な作品と言えるのが、アルバムの１曲目を飾る”Kawika”で、この楽曲はPeter MoonとのSunday Manoa時代から歌い継がれ、彼らの代表的なナンバーとして知られていたが、その曲もここにきて大胆な再構築が施された。
なんとハワイのクラシックとも言える”Kawika”に、David Lee Rothが８０年代にヒットさせた”Just Like Paradise”を紛れ込ませ、見事なアレンジで全く違和感のないハイブリッドな1曲に仕上げ、当時、ラジオでもヘビーローテーションされた。
ゲストミュージシャンのクレジットには、Henry Kapono Guitar (Electric), Cyril Pahinui Guitar, Guitar (Steel)の名前も見受けられる。