Country Comfortは、1970年代初期にワイマナロで結成されたハワイアンコンテンポラリーの伝説のバンド。
さきに、1975年のデビューアルバム”We Are The Child”を紹介したが、こちらは2ndにしてラストアルバム。
これもClassic Collector SeriesのVol.2とサブタイトルが付けられ1997年にCD化された作品だ。
彼らのサウンドは、同時期に活躍したGabby PahinuiやSunday Manoaが伝統的なハワイアンミュージックを踏まえた上で革新的なアプローチをしていたのに対し、明らかにアメリカ本土のTop40と呼ばれるメインストリームなPopsやFolkに影響を受けていた。そして、ハワイ語を使って歌うこともなかった。彼らの洗練されたサウンドは、ハワイアンコンテンポラリーのカテゴリーの中でもAOR色が強くKalapana、C&Kと共にハワイの音楽界に大きな影響力を残すこととなる。
短命で終わったCounty Comfortはメンバーの入れ替わりも激しく、5人でレコーディングされた1stからわずか1年後のこのアルバムにはRandy Lorenzoは脱退し、Steve WoffordがBassとして、KeyboardsにはのちにKalapanaに参加することとなるGaylord Holomaliaが、加わって6人編成となっている。
先鋭的なサウンドアプローチで、幅広い層からの支持を集め人気を誇ったグループだったが、それ故に、ドラッグやアルコールが、このアルバムリリース後の1976年のグループの解散へと導くこととなった。
グループのヴォーカルだったBilly Kauiは、その後、麻薬依存の治療に成功し、ソロとしてのキャリアを続けるかに見えたが、1978年、突然の脳内出血で他界してしまった。