In Harmony (2004, PK Records Hawaii)

2001年、アルバム”Pali”でミュージック・シーンに現れたニュー・グループ”Pali”は、当初デュオ・バンドとしてデビューし、「トロピカル・アイランド・デイ」、「フォー・ユー」などのヒット曲を生み出した。そんな彼らは、いきなりナ・ホク・ハノハノ・アウォーズにノミネートされ、その透明感のあるサウンドとともに注目を集めた。
その3年後、再びミュージックシーンに姿を表した”Pali”は大量のメンバー追加で、6人組のバンドとして”In Harmony”をリリースした。
このアルバムでは、そのタイトル通り、終始、人海戦術による重厚なコーラスワークが駆使されている。

自らを”The traditional+contemporary Hawaiian music group”と呼ぶだけあって、伝統を重視しつつ、今どきのアレンジ手法などさり気なく導入し、ブレンドしてPali風味のサウンドとして提供してくれる。
更には、このアルバムは、ゲストに迎えたハワイアン・ファルセット・ヴォーカルの至宝、Aunty Genoa Keaweをフィーチャーした#6や、メインのスラック・キー・ギターをJohn Keaweに委ねて、ゆったりと聴かせてくれる#4~#5など、
それは、スラック・キー・ギター・スタイルをベースにしたアコースティック・ギターの乾いたサウンドを聞かせる音作りや、透明感のあるボーカル&コーラスが映えるハワイアン・ミュージックの数々に、ハワイ語の詞とフラの泥臭さをあえて取り入れるなど、なかなかの辣腕プロデュースぶりを聴かせてくれる。

メンバー構成は:
Pali Tuan W. Ka’aihue: lead vocals & harmony, lead & rhyhm acoustic guitar
Shepherd Paki P. Kawakami: lead vocals & harmony, lead & rhyhm acoustic guitar
Dwayne Kanani Keomaka: lead vocals & harmony, lead & rhyhm acoustic guitar
John Tanner: lead vocals & harmony rhyhm acoustic guitar
Rory Lono: lead vocals & harmony ,percussion, ipu, pu`ili
Mark Kawakami: lead vocals & harmony, harmonica, percussion
メンバー6人のいずれもが、リード・ヴォーカルを務められるという贅沢なラインナップ

ゲストたちのクレジットは以下の通り:
John Keawe: ki Ho’alu(slack key) guitar on Island Day
Genoa Keawe: lead vocal & harmmony, ukulele on Pauoa Liko Ka Lehua
Jay Kauka & Jay Kauka II: lead vocals, 12 -string guitar on Haleakala
Damien Freitas: addtional vocals on Haleakala, Ku`ulei Awapuhi