ワタクシの好きなネイザン・アヴェアウ。
彼の幅広い音楽性は、アルバムを発表するごとに我々リスナーを驚かせてきたが、これは、どっぷりベースに特化したアルバムで、録音はおなじみ”My Bothroom Studio”。すべての楽器、ミックスをネイザン1人で手掛けている。
「ハワイ・ポノイ」と「ハワイ・アロハ」がなければ、予備知識のないリスナーにはどこの国からリリースされたアルバムであるかなど気にすら止めないであろうファンク+ジャズなアルバム。まぁ、それぐらいインターナショナルな出来ということだ。ビートルズの「カム・トゥゲザー」、マイルス・デイヴィスの「オール・ブルー」と上記2曲を除いた9曲はすべて、ネイザンのオリジナル曲。「パニオロ・ポイ」曲では、ベースでスラック・キー・カントリーな超絶スラップ・ベースを聞かせてくれている。これは必聴!!
このアルバムでは、7弦のエレクトリック・ベースと、5弦のフレットレス・アコースティック・ベースが使用されている。この7弦ベースはConklinというメーカーのカスタムメイド。現在使用しているのは、日本の国産で、長野にあるSTR Guitarsというハンドメイドなギター/ベース・メイカーのもの。
ところで、このアルバムのライナーに、音楽一家と言われているアヴェアウ家の詳細が記されている。
お父さんは、音楽教師でたくさんの楽器を演奏でき、お母さんはピアノとオルガンを弾き、姉(妹?)はフルートとクラリネットの演奏をし、歌も大変上手だったそう。そんな家族の中で育った彼自身も様々な楽器をプレイできるが、一番好きな楽器は?と聞かれたら間違いなくベースと答えると断言している。
20数年間、共に過ごしてきたベース。そのベースで色々なタイプの音を出してみたり、別の楽器のようなテイストを出してみたり、このアルバムではいろんなテクニックを駆使して実験的な試みもしている。いつか、ベースをフィーチャーしたアルバムを作るんだと、ずっと思い続けてきた夢がついにかなったアルバムだとも書いてある。
以前紹介した、「エ・ポ・マイ」というアルバムは「無かったこと」になっていると書いたが、このアルバムも、SpotifyにもAmazonにも、Apple Musicにも見当たらない。もったいないなぁ〜
- Keahipalapala
- Hawai`i
Pono
i - Twinkletoes
- Almost Love
- Bass Etude
- Paniolo Poi
- All Blues
- Ode to the 80’s
- Come Together
- `Uala
- Kikiao
- Pelapela
- Hawai`i Aloha