ハワイのシンガー・ソングライター&ギタリスト、コリー・オリヴェロス、1997年のアルバム。
彼自身が、フェイスブックで1995年からこれまで4枚のアルバムを発表しているとあるが、僕が確認できたのは本作と2012年の「レパートリー」の2作のみ。ひょっとすると、これはデビュー・アルバムではない可能性もある。
ともあれ、アーロン・キムラをプロデューサーに迎え制作されたこのアルバムは、コリーの声質を生かしたメローな仕上がりになっている。全体的な印象では、ハワイアンAORにカテゴライズされるであろう1枚。
クレジットからは、アーロンが、ベースとキーボードに加え、トラックの打ち込み全般を担当し、更には2曲作曲も手掛けているなど、かなり積極的に参加している様子が読み取れる。しかも、そのアーロン作の2曲め「ワイメア」がかなり、名作だったりもする。また、ゲスト・ヴォーカルでクレジットされているサンウェイなる女性とデュエット曲「ザ・クローサー・アイ・ゲット・トゥ・ユー」は、ダニー・ハザウェイ+ロバータ・フラックの名曲のカヴァーで、こちらも相当良い仕上がりになっている。他にも、B.B ショーン、ジョン・バセバセなどがゲスト・プレイヤーとしてクレジットされている。
唯一、9曲目の「プナルウ」で正調なハワイアンを聞かせてくれているのが逆に唐突感があって、かなり謎な匙加減。
ジャケットの左隅にサインが書かれているのだが、アートワーク全般に使用されている写真を、こちらの写真などモノクロのフラの写真でお馴染みのキム・テイラー・リースが担当しているのも珍しいかも。
コリーは、ワイキキのシェラトンやモアナ・サーフライダー、コオリナのビーチ・クラブなど、ホテル、レストランを中心に活動してるようで、どこかでひょっこりとパフォーマンスに出会えるかもしれない。
- Everything’s Alright
- Waimea
- Flat to a Foot
- The Close I Get To You(duet w/ Sunway)
- Hawaiian Weekend
- Inside and Out
- Ms. Brown Eyes
- When Should I Tell You
- Punaluu
- Ole Plantation Crew of Waialua