なんだか、タジ・マハールから、カウアイ島数珠つなぎの様相だが、その名もズバリ、ナ・パリというグループは、革新的スラック・キー・ギター、ウクレレ奏者で作曲家のパット・コケットとカルロス・アンドレードに、スチールギターのフレッド・ラントとベースのパンチョ・グラハムによって結成された4人組。
パットとカルロスは1960年代にカウアイのカメハメハ・スクールズで出会い、オアフ島カイルア育ちのパンチョと、マウイ生まれオアフ育ちのフレッドが参加した形。
本作のライナーノーツによれば、この4人は、「サーファーで漁師で、父親たちであり、セイラーであって、プロのミュージシャンではない」とのこと。つまりはフルタイムでミュージシャンとして生計を立てている訳ではないと言いたいようだが、ハワイのミュージシャンの90%以上は、みんなそんな感じだ。
1987年にアルバム「パシフィック・チューニングス」でデビュー。
ギャビー・パヒヌイがカヴァーしたカルロスとパットの手による名曲「ムーンライト・レイディー」を含むオリジナル作品集で、翌年のナ・ホク・ハノハノ・アウォーズにノミネートされている。
自称「ハワイでなかなかの尊敬を集めるけど、知名度のないスラック・キー・バンド」。
この時点で、ゲストとしてタジ・マハールがギターとハーモニカで参加している。
そして、なんと18年ぶりの2005年にリリースされたセカンド・アルバムがこのセルフタイトルの「ナ・パリ」。
このアルバムには、彼らの「帰還」を祝って、タジ・マハール、ケオラ・ビーマー、ジョージ・ウィンストン、そして、あのバフィー・セント・マリーがゲストとして参加。翌2006年のナ・ホク・アウォーズには4部門でノミネートされた。
タジとの付き合いは、彼がカウアイ島のノース・ショアに引越した1981年に遡るといい、釣りをしたり、ジャムってみたり、気楽に楽しんでいるうちにナ・パリの四人に、タジとは古い付き合いになるドラマーのケスラー・スミスが加わる形でスタートし、少し遅れてマイケル・ブレットとウェイン・ジャシントも参加してハワイ州内でのライヴ活動開始。のちにカリブやプエルトリコ、ヴァージン諸島を何度かツアーした後にタジ・マハール&ザ・フラ・ブルースとしてのレコーディングへと流れていった模様。
ザ・フラ・ブルースの活動も一段落したので、久々にナ・パリを復活させてみるかね?な感じの再出発かな??
Na Pali:
- Kamali’i
- Rose of Ko’olau
- Kealia
- Tourin’ with Taj
- Wela E
- Waiting for the Rain
- Hanalei Bay Blues
- Blossom
- Aloha Ha’ena
- Late Flight
- Navigator’s Lullaby
- Inu I Ka Wai ‘Awa’awa
- Ua Mau-Hosana