もともと、1997年に同タイトルで発売された「The Ukulele – A Visual History」が、2003年に「The Ukulele A Visual History- Revised and Expanded」としてハードカバーで再発売された。
従来、111ページでチャプター3までだったものが、改訂版では127ページでチャプターは4までとなっている(ハードカバーになってページ数が増えても価格は同じ)。
推測するに、2000年あたりを境に、新世代と呼んで良いであろうジェイク・シマブクロ、ハーブ・オータJr.、ダニエル・ホー、ジェイムス・ヒルら、「若手」アーティストが台頭し始め、日本も含め新たなウクレレブームの到来を見据えての対処ではないかと思われる。
オリジナル版には、様々なタイプのユニークなウクレレのカラー写真。ウクレレの歴史はもちろん、ウクレレ・アイク、アーサー・ゴッドフリー、ロイ・スメックなどの歴史に名を残す名プレイヤーたち。 ウクレレメーカー。 ハリウッド映画の中のウクレレ、これまでのウクレレ・ブーム、ポップな広告、おしゃれな楽譜の表紙など、これでもか!とウクレレに関する情報が、タイトル通りビジュアル満載で紹介されているのだが、追加されたチャプターでは、わざわざ日本とカナダのウクレレを取り巻く状況も紹介され、高木ブーさん、関口和之といったあたりも写真付きで紹介されていたり、初版発行以降に公開されたヴィンテージのウクレレをはじめ、楽譜、ウクレレに関連する写真が追加されている。
筆者のジム・ベロフという人物は、コンピレーションCDである”Legends of Ukulele”のプロデューサーであり、ウクレレのためのハウツーDVDをの制作者かつ、 アクティブなソングライターでもある。
ウクレレ界のレジェンド、オータサンこと、ハーブ・オータ氏やライル・リッツも共演歴を持つ。
ジムは1992年に、パサディナのフリーマーケットで、とあるウクレレと出会ったことで、以降、ウクレレに人生のすべてを捧げ、”Uke Can Change the World.”(ウクレレは世界を変えられる!) を会社のモットーとし、ウクレレ・ソングブックの出版社であるFlea Market Music、Inc.を妻のリズとともに立ち上げた。
彼らはまた、アメリカ国内で定期的に一緒に演奏し、家族が作ったオリジナルのウクレレを演奏している。
日本、オーストラリア、カナダをツアーし、彼らの信条である「ウクレレは世界を変えることができる」を啓蒙し続けている。