先日紹介した岩波新書「ハワイ」に関連して、、、
以下の文章は、このブログを準備する段階で、いつか掲載しようと思い書き進めたもの。でも、いきなりアップするには唐突すぎ、からまわりする予感もして、ずっと「保留」にしていたものだが、書籍「ハワイ」を紹介する文章を書きながら、やっと今かな?と思うことができたので掲載させていただくことにする。

※あ、当然ながら(?)今回のCOVID-19前のコラムです。

ここ数年、第4次(ぐらいにあたるのだろうか?)「ハワイ」ブームが起きているように感じる。

特に、TVのバラエティー番組では、かつてはあり得なかったような頻度で「ハワイ」ロケが敢行され、「ハワイ」マニアなタレントさんたちが「ロコしか知らない店」を紹介し、ついには自前のコンドミニアムの一室を自前で(?)リノベーションをはじめ、そのドキュメンタリーを特番にする始末。

そんな中、「ハワイ」リピーター自慢なSNS発信も数しれず、、、な状況下で、改めて皆さんの言う、「ハワイ」ってなに?な問題

「お正月のハワイ」「卒業旅行はハワイ」「最新ハワイショッピング情報」おおよそ、こんな使われ方の「ハワイ」は、
ハワイ≒ホノルル、またはハワイ≒ワイキキ及びその周辺

「リピーターが教える裏ハワイ」とか言い出したら、
カイルア、ノースショア、カフク、クアロア牧場辺りが登場、、、

まぁ、そんな感じよね?

なんか、「ハワイ」という言葉が、ディズニーリゾートと同義語的な使われ方をしている気がして、

リピートしたもん勝ち
最新のアクティビティー知ってるもん勝ち
隠れキャラクターの居場所知ってるもん勝ち
「映え」写真の撮れるポイント知ってるもん勝ち、、、

少なくともテレビで見ている限り、大差無い扱いだと感じている。

どこかの旅行代理店が「ハワイ」年間パスポートをお安く発売したら、そこそこ売れそうな気がするほど。
※「ハワイ」のサブスク、、、それはそれで欲しいかも・・・w

「ハワイ」としては、世界有数の観光地として、毎年、1人でも多くの人に、1円(1¢?)でも多くお金を使って帰ってもらうのが、本来の目的だろうから、こうしたイメージ戦略もそんな手法の一つだろうとは思う。

昔より確実に、「ハワイ」へのハードルは下がってるもんね。(コロナ問題は別ね)

でもね、、、もっと多くの人達に”Hawaii”を正しく知ってほしいっていう気持ちが僕にはある。

“Hawaii”は、アメリカの50番目の州であり、主要7つの島からなるエリア。

自然があって、そこに住む人がいて、歴史と文化がある。

リゾート地なので、近代的に開発された最先端の場所もあれば、そうした文明から取り残されたかのような手つかずの場所もある。

1食$100を超えるような高級なディッシュがある一方で、1食$10以下でお腹いっぱいになるようなプレートもある。

あの世界的な夢のリゾートは見えているものがすべてで、決して「裏」や「中の人」はいないと聞く。

“Hawaii”には、都市が抱える、ほぼすべての社会問題がある。

入り口は「ハワイ」で良い。
そのうち、ゆっくりでいいので”Hawaii”のことへの理解が深まり、リスペクトが高まってくれれば嬉しい。

“Hawaii”には、当然ながら、「裏」も「中の人」も、様々な現実がある。
そんな、こんなもひっくるめて、1人でも”Hawaii”を好きになってくれる人が増えることを願っている。

それがちょっとした皮肉も込めて、”Hawaii”と表現する、僕なりのささやかな抵抗でもある訳で。