Self Portrait(1990, Pumehana Records)

テレサ・ブライトは、オアフ島出身のシンガーでウクレレ奏者。

スラックキー・ギター奏者の父とフラ・ダンサーの母という音楽一家に生まれる。
そんな家庭には、ギャビー・パヒヌイらもしばしば遊びに来て、カニカピラを楽しんだという。
テレサは5歳にしてウクレレを独学で始める。しかし、大くのハワイの若者たちがそうであるように、日常的にラジオから流れてくるアメリカ本土のヒット曲や、ジャズに興味を持ち、少なからず影響を受け、決して伝統的なハワイアン・ミュージック一辺倒というわけではなかったようだ。

ハワイ大学在学中の1981年にスティーブ・マイイとアコースティック・デュオ、スティーブ&テレサを結成し、レコード・デビュー。彼女たちのデビュー曲「キャッチング・ア・ウェーブ」はハワイでビッグヒットとなり、彼らの洗練された音楽性は注目を集めた。
3枚のアルバムを発表し、1988年には、3rd Album”Intimately”に収録された、”Uwehe, Ami and Slide”がナ・ホク・ハノハノ・アワードのSong of the Yearを受賞した。

90年にソロに転向し本作『セルフ・ポートレイト』を発表。
ゲスト・ミュージシャンとして、シリル・パヒヌイ、カラパナのゲイロード・ホロマリアらも参加しているが、(失礼ながら)特筆すべきミュージシャンが参加しているわけではない。

しかしながら、伝統的なハワイの楽曲に、彼女独自の音楽的センスでジャズ、ラテンなどのエッセンスを巧みにミックスさせ、まったく新しい洗練されたハワイアン・ミュージックを産み出し、そのサウンドと彼女のソフトな歌声の魅力も相まって、大いに人気を集めることとなった。
翌91年のナ・ホクにおいてAlbum of the Year, Female Vocalist of the Yearと、 “Poliahu”が、Song of the Year, Hoku Meleの4部門を受賞し、ハワイアンの女性No.1歌手の地位を確立した。

  1. Hula Heaven
  2. Ka U’i Kaulana A’o Ni’ihau
  3. Hawaiian Vamp
  4. He Aloha No O Honolulu
  5. E Mau
  6. Kanaka Nui Hotel
  7. Keu
  8. Sadie
  9. Ho`o Launa Aloha
  10. Hui Mawaho O Ka Wa`a
  11. Poliahu