サドン・ラッシュは、1993年にハワイ島ヒロで結成されたハワイアン・ヒップ・ホップ・グループ。
1970年代に始まったハワイアンの主権回復運動は、 ハワイ王朝転覆100周年記念行事が開催され、クリン トン大統領が謝罪決議に調印した1993年に一つの頂点に達した。
そんな最中に、突如として現れ、ハワイ語をヒップホップのビートに乗せ、自分たちを取り巻く政治的、社会的問題をラップするこのサドン・ラッシュは、ハワイの若者たちに熱狂をもって受け入れられ、KCCN-FMや KINEといったローカルのラジオ局には彼らの曲、ケアリイ・レイシェルをフィーチャーした「パラダイス・ファウンド」や「ポリネシアン・パーティー」へのリクエストが怒涛のように押し寄せた。
このアルバムには、ケアリイをはじめ、ウィリーK、エフカイ、ジョン・クルーズなどがゲストとして参加している。
アルバム「ク・エ」は、1998年のハワイ・ミュージック・アウォーズでベスト・レコーディング賞を獲得し、「ポリネシアン・パーティー」ではヴォーカリスト賞を獲得した。
このアルバム・タイトル「ク・エ」は、「反対」「抵抗する」「違う立場」を意味する。
古い新聞の一面を模したジャケット・アートには、逆さまのハワイアン・フラッグが付いた硫黄島記念碑のパロディを象徴的に掲げ、 その横には、1893年1月17日のリリウオカラニ女王の強制退位についての記事も掲載されていて、彼らの主張が、政治的であり、ハワイの植民地時代の歴史と現在の主権回復運動に結びついていることを如実に示すものになっている。
このアルバムの時点でのメンバーは3人。
”キッド・ダイノマイト”ことシェーン・ヴィンセント、”パカロ”、もしくは”レッドアイ”と呼ばれるキャレブ・リチャーズ、そして、”ドン・キング・ワン”のドン・ケアラ・ケヴァアウハウ Jr.。
ドン・キング・ワンはヒロのラジオ局の朝の人気番組でDJを務めていたが。2018年8月に47歳の若さで亡くなってしまった。彼はまた、ハワイアンの文化や言葉や言い伝えを教えるためにビッグアイランド(ハワイ島)のヒロ・プナナ・レオ・スクールでハワイ語の先生をしていた。
KU’E / Sudden Rush
1 ‘Olelo Mua
2 True Hawaiian
3 Think About It featuring Jevan Paisley
4 Paradise Found featuring Keali’i Reichel
5 Kanakas United
6 Talk Radio Pt. 1
7 Polynesian Party featuring Kris D’Autremont
8 I Ku Maumau
9 Ku’e featuring Guy Cruz
10 Sudden Session
11 Run featuring Willie K
12 Narration
13 Don’t Blame The Youth featuring Keali’i Reichel
14 Represent
15 Hawaiian Pride
16 Talk Radio Pt. 2
17 I Remember with Ehukai, John Cruz and Harley Tripp
18 Outro
※iTunesもCDの裏ジャケットも#12から曲順がずれていることを発見!上記が正しい曲順!!