ウクレレ・ジャズのスーパースター、ハーブ・オータさんが西海岸の名ピアニスト、ピート・ジョリーと組んだ、ど・ジャズな1枚。本当に4ビートのジャズの正当なクアルテット演奏が収録された1枚で、ハワイアンの要素は、使用楽器がウクレレと言う一点以外は1ミリも見つからない。(いや、それはそれでよくできたアルバムではあるのだが、、、)
ピート・ジョリーは、コネチカット州出身で、西海岸で活躍したジャズピアニストで、アコーディオン奏者。
スタイリッシュで美しくスインギーで軽快な演奏が魅力で、ハーブ・アルパート(A&Mの創始者のひとり)のお気に入りのピアニストととしても有名だったというが、残念なことに2004年に他界してしまっている。
ハワイ在住で、スタン・ケントン・バンドとの交流もあったゲイブ・バルタザール(アルトサックス)も参加し、ウクレレの名手としても知られるライル・リッツも本業のベースで2曲バッキングしている。
「Over The Rainbow」「In A Mellow Tone」「You’d Be So Nice To Come Home To 」などスタンダードを中心に選曲され、オータさんのオリジナル曲「Jeanie」も含め全9曲が収録されている。
アルバムを締めくくる「You’d Be So Nice To Come Home To」は、オータサンの渋いプレイがガッツリ8分近く堪能できるウクレレマニアも大満足な一曲。
一流のホテルのラウンジで、ストレートなスコッチでもちびちび舐めながら、そのスイング感に身を任せるそんなイメージで貫かれた1枚。
それにしても、このアルバムを制作するに至ったストーリー的なものは全く発見できなかった。
HERB OHTA MEETS PETE JOLLY
- Poor Butterfly
- Like Someone In Love
- Over The Rainbow
- You Stepped Out Of A Dream
- In A Mellow Tone
- Jeanie
- You’re My Everything
- While We’re Young
- You’d Be So Nice To Come Home To