Peter Moonとのフォーキー・ハワイアン・コンテンポラリーなグループ、Sunday Manoaで3枚のアルバムを残した後に、Cazimero兄弟が、The Brothers Cazimeroとしての活動を開始したのが1976年。
クムフラであり、アップライト・ベースのRobert、12弦ギターを奏でるRoland、2人の兄弟デュオならではの歌声は、一聴するだけで彼らのサウンドだとわかるほど特徴的なものだった。
このアルバムに含まれる2作品を含むデビュー当初の作品3作は、Jon De Melloの運営するレーベル、Misic Of Polynesiaから発表されていた。Jon De Melloの監修の下、息子、Jack De Melloのプロデュースという制作体制で新しい時代のコンテンポラリーハワイアン・ミュージックを、ハワイアン・ルネッサンスのムーヴメントとリンクするかのように次々と産み出していったThe Brothers Cazimero。その、記念すべきデビューアルバムと2枚めのVol.2を1枚にまとめて1992年にCD化されリリースされたのが、その名もズバリ、この”The First Two Albums”だ。
この後に、新時代の到来を予感させ、ハワイアン・ミュージック・シーンの新たな地平を予感させる彼らのレコードをリリースするためにJon De MelloがJack De Mellに、後にハワイアン・ミュージックの一大帝国を築くことになる新しいレコード会社The Mountain Apple Companyを立ち上げさせたという、ハワイの音楽シーンのマイルストーン的な意味合いをも持つ作品群でもある。