Songs For A Dreamer (1995, Lionel Standish Records)

Lee Eisensteinは、長年ハワイで暮らす世界的なギタリストで、Na Hoku Hanohano Awards “Best Instrumental Album”を獲得した、数少ない非ハワイアンのミュージシャンの一人。

出身地、生年月日などは明らかにされていないが、60年代はサンフランシスコやL.A.で、70年代にはサンタクルズで演奏活動をしながら生計を立て、80年代にハワイへ移ってきた様子なので、ヒッピー世代の人物。
このアルバムは、オアフ島カイルアで制作されたとの記述もあるが、ビッグアイランドでの仕事依頼の表現もあり、その辺りの実態も謎めいている。まぁ、ジャケット写真はもろ、オアフ島ラニカイなので、カイルア説が濃厚だなw

余談にはなるが、ハワイには彼のように1960年代、所謂、フラワー・ムーヴメント時代を西海岸で過ごし、音楽、文学、演劇など、アート的なものに関わった後、神秘的かつ、ピュアな文化と、穏やかな気候をもつオーガニックなハワイへと移住してきた人たちが一定数いる。このカイルアや、マウイ島キヘイ辺りにそんな感じの人達が多く見かけられる。

このアルバムの制作には6年の歳月が費やされたとあり、3年間をこのアルバムに収録する楽曲の作曲に、残る3年間を、アレンジャー、キーボード奏者、チーフ・エンジニアのAlan Thomasなる人物と共にスタジオ作業に費やした。
(こちらのAllan Thomasとは,違う人物のような気はしているが、定かではない、、、)

彼のギター・スタイルはクラシックよりなものだが、トーンは明らかにニューエイジであり、このアルバムはハワイで録音されたものだが、内容的には国際色に富んだものとなっている。
ハワイのパーカッションからのインスピレーション、ブラジルとキューバのリズムの要素に、クラシック、12弦およびレーザー・ギター(と呼ばれるMIDIギターか?)、エキゾチックなノーズ ・フルート、ソプラノ・サックス、幻想的でシュールなNew Ageテイストなオーケストラ、グレゴリオ聖歌などをフィーチャーした、彼独特のニュー・エイジで、ノン・ジャンルな世界観を作り上げている。。

このアルバムのサウンドは、IMAXシアター・ワイキキでフィーチャーされたリ、Hawaiian航空、Delta Airlinesの機内オーディオでも特集されている。