The Green (2010, SHD Records)

The Green Bandは、2009年にオアフで結成されたアイランド・レゲエのグループ。(正式な名称が、The GreenなのかThe Green Bandなのかはっきりしないのだが、、、ひとまずThe Green Bandとしておこう)
そして、このアルバムは結成の翌年にリリースされたセルフタイトルのデビューアルバムで、いきなりiTunesでBest Reggae Albumを授与され、本作からシングルカットされた”Love I”はローカル・ラジオで大ヒットしたのみならず、ビルボード誌のレゲエチャートに69週連続チャート・インするという大記録を打ち立て、最終的には、2010年ビルボードの年間レゲエチャートで9位のアルバムとしてその年を締めくくるほどの成功を収めた。

このグループのユニークな点は、4人のリード・ヴォーカリストがいるということ。
このアルバムのクレジットにも、
Caleb Keolanui – Lead Vocals
JP Kennedy – Guitar, Bass, Lead Vocals
Ikaika Antone – Keys, Lead Vocals
Zion Thompson – Guitar, Percussions, Lead Vocals
と表記されている。

CalebとJPはいとこ同士で”Next Generation”というグループで活動し、IkaikaとZionが”Stir Crazy”というグループで活動していたが、”Stir Crazy”が解散したことにより、この4人であたらしいグループ The Green Bandを結成した。
そして、ベーシストでソングライターでもあるBrad WatanabeとドラムスのLeslie Ludiazoを加えて6人組となった。
ただ、このアルバムの時点では、BradはAdditional MusicianとProducerとしてクレジットされている。
他には、#9のfeaturing vocalとしてKimie Minorと、DrumsにKapena DeLimaの名前もある。

作詞作曲の才能を持つ4つの別々の個性と4つの異なる声で、彼らが作り上げた革新的で独自のレゲエ・スタイルはこの後もその進化を止めることなく、後発のアルバム4枚はすべてビルボード誌のレゲエチャートで1位を獲得し続けている。

The Green Bandは、アメリカ本土を広範囲にツアーした最初のハワイアン・レゲエバンドであり、ニュージーランド、日本、その他のエリアにもツアーを展開していたし、自身がツアーでヘッドライナーになる前に、Bruno Mars、Damian Marleyなどのバンドをサポートしたほか、Vans Warped Tour、California RootsFestival、Sierra Nevada World MusicFestivalなどの評価の高いフェスティバルでも演奏している。