Kanikapila!(Let’s Play Music) (1997, MGC Records)

Kanikapilaは、”Kani-Ka-Pila”で「楽器を鳴らせ」=”Let’s Play Music”と訳せるが、「みんなでセッションしようぜ!」という、週末をともに過ごす家族や友人たち、殊にローカル・ミュージシャン共通の合言葉だった。
Peter Moonの敬愛するGabby Pahinuiを中心とするパヒヌイ・ファミリーを始めとしたハワイのミュージシャンたちは、週末になると裏庭やビーチに集い、食事も楽しみながら延々と”Kanikapila”を楽しむライフスタイルを続けてきた。そうすることで、新しい才能を見いだせたり、新しい演奏スタイルを発見したりしながらハワイアン・ミュージックを発展させてきた。オアフ観光局が企画してリリースしたコンピレーション・アルバム”Kanikapila Oahu Style“も、こうしたバックグラウンドを踏まえて命名されている。

Gabbyが好きだったこの「合言葉」と「アイデア」を終始大切にし、尊重してきたPeterは89年に同名の”Kanikapila Records”を立ち上げたのを始め、いろいろな形で”Kanikapila”を実践してきた。
そして、Jennifer Barber、Gail Mackという才能溢れる女性ヴォーカリスト2人を中心に、これまでのKanikapila仲間であったDavid ChoyやDwight Kanae、そして、かつてはジョージ・ストリートとしてGail Mackと共に活動したGordon Kim, Steven Minらの旧友たちも巻き込んで、それぞれをバランス良くフィーチャリング・アーティストとして引き立てながら、この1枚を楽しく作り上げたのだろう。
ヴォーカルあり、インストあり、ボサノヴァあり、Carol Kingあり、Neil Youngあり、ハワイアンあり、ディズニーあり、、、この新旧、ジャンル関係無しで、なんでもありなのも”kanikapila”の大事な要素で、そこもまたこのアルバムはきっちりおさえている。当然、Peterさんのギターは八面六臂の大活躍ですよw

  1. Jennifer Barber–Love Is A Rose
  2. Gail Mack–Kanaka Wai Wai
  3. Peter Moon–Swap Meet
  4. Gail Mack–Colors Of The Wind
  5. Gail Mack–Honolulu, I’m Coming Back Again
  6. David Choy–Ku’uipo I Ka He’e Pueone
  7. Friends–Soy
  8. Jennifer Barber–Will You Still Love Me Tomorrow
  9. Peter Moon–Meditation
  10. Jennifer Barber–Kou Kino Mambo
  11. Gail Mack–Beautiful Maria Of My Soul

Producer – David Choy, Peter Moon
Vocals – Gail Mack, Jennifer Barber
Backing Vocals – Gordon Kim, Steven Min
Bass – Todd Adamski
Guitar [Slack Key], Ukulele [4-String] – Peter Moon
Rhythm Guitar, Backing Vocals, Bass – Dwight Kanae
Keyboards – Roy Hamada
Keyboards, Soprano Saxophone – David Choy
Bass – Todd Adamski
Percussion – Freddy Von Paraz