Danny Couchは、第2のDon Hoとでもいうべきエンターテイナー。
それもそのはずで、10年ちかく、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジでのDon Hoショーで、彼をサポートするThe Aliisというグループのメンバーを務めた後に、1984年にソロ・デビューした大ベテラン。
その1984年には”Star Search”というオーディション番組で優勝し、全米ネットの番組にも出演。
1988年には、カントリー歌手のDolly Partonの番組に出演して共演し、彼女から”The Golden Voice of Hawaii”と称賛された。
母はハワイ人、父はジョージア州出身のアイリッシュ系の人。ホノルルで生まれたが、ネイビーで働く父の仕事の都合で、メインランドに引っ越したり、パールシティーで暮らした後に、オアフの西海岸、ナナクリに引っ越し、主にリーワード・サイドで成長するが、そんなDannyは12歳でプロとしてのバンドを結成して音楽活動をはじめたというから、相当なキャリアの持ち主だ。Dannyは、そんな長いキャリアの中で、Frank Sinatra, Barbara Streisand, Englebert Humperdinck, Tom Jonesといった錚々たる大物らとの共演歴もあるという。
さて、Dannyの正統派ヴォーカルで朗々と歌い上げられる本作には、アルバム・タイトル曲となるEric Carmenの大ヒット “Almost Paradise”、またハワイアン・ミュージック界ではKealii Reichelのカヴァーでもおなじみ、Richard Marxの “Now & Forever”、Jimmy Cliffの”Brown Eyes”, 映画”Lion King”のサントラから”Hakuna Matata”, Laulen Woodの “Fallen”、Kenny Nolanの “Love’s Grown Deep”、さらには、このアルバムを締めくくる、あのS&Gの名曲中の名曲”Bridge Over Troubled Water”まで、幅広く80年代を中心とした名曲がピックアップされているが、このアルバムで絶対に外せない、そして、日本のハワイ好きの皆様に聞き馴染みのある曲といえば#5の”These Islands”。
このアルバムで、唯一、彼のオリジナルであるこの曲は、ハワイ州観光局の全世界向けキャンペーン・ソングとして6年間もの間採用され続け、世界中でハワイを紹介する曲として認知されるようになった。また、1998年にホノルルで開催されたミス・ユニバース世界大会のテーマソングにも選ばれている。
- There’ll Be No One (Mahealani)
- For The First Time
- Brown Eyes
- Almost Paradise
- These Islands
- Fallen
- Hakuna Matata
- Love’s Grown Deep
- Kaena
- Can’t Stop
- Now And Forever
- Bridge Over Troubled Water