Owana Salazarは、シンガーであり、女性としては珍しいスラック・キー・ギターとスティール・ギター奏者。彼女のフルネームは、Owana Ka’ohelelani Salazarという。
音楽一家に生まれたOwanaは、カメハメハ・スクールズでその才能を開花させ、更にはハワイ大学マノア校で音楽を専攻し、声とギター伴奏のスキルを磨いた。 彼女は友人からスラック・キー奏法を紹介され、レッドワード・カアパナ、デニス・カマカヒ、ソニー・チリングワース、ギャビー・パヒヌイなどスラック・キーの偉大なマスターたちの影響を受けて独自のスタイルを開発していった。
更には、ハワイアン・スティール・ギターの「タッチとトーンの達人」として知られるJerry Byrdは、1990年にOwanaを正式な学生として受け入れ、ハワイアン・スティール・ギター・アソシエーションから奨学金も全額支給された。 1992年、Owanaはジェリー・バードが卒業を認めた唯一の女子学生となった。
彼女にとって、この”Hula Jazz”は4作目となるアルバム。
歌は英語とハワイ語で歌われ、Charles E Kingの”Lei Lokelani”や、 Lena Machadoの”Kamalani o Keaukaha”といったハワイらしい曲はもちろん、正統派ジャズとも言えるCole Porterの”Night and Day”もサラッとカヴァーしてのける。
彼女自身のペンによるタイトル曲”Hula Jazz”をはじめ、その多くがフラのスタンダードをジャズ・アレンジでカヴァーしたものだが、収録された一連の楽曲たちは、ジャズにも、ハワイアンにも寄りすぎず彼女にしか実現できない独特の配合加減が生んだ一流のラウンジ・ミュージックでさえある。
彼女は、この”Hula Jazz”で, 2005年のナ・ホク・ハノハノ・アワーズでJazz Album of the Yearを受賞したが、 Album Of The Year, Song Of The Year (“Hula Jazz”), Female Vocalist Of The Year, Favorite Entertainer of the Year、そして Best Engineering Technical Awardの5部門でノミネートされている。
このアルバムで、彼女のバックを努めたトリオは、Drs.Noel Okimoto, Bass. Steve Jones, Kbds. Kit Ebersbachの実力派3人。そして、どの曲で誰が演奏しているかはクレジットされていないものの、ジェリー・バード一門の門下生、ハワイの現役スチール・ギタリスト、Alan Akaka, Casey Olsen, Greg Sardinhaの3人も参加している。
Owanaのこうした取り組みはジャズ界側からも高く評価され、様々なジャズ・フェスティヴァルに参加されるようになるが、2004年には、the Prestigious New Orleans Jazz and Heritage Festivalに、ハワイのミュージシャンとして初めて招待されている。
- Hula Jazz
- Kaulana O Hilo Hanakahi
- Moaniani
- South Seas Sadie
- Song of Old Hawai’i, A
- Sand
- I’ll Weave a Lei of Stars for You
- Lei Lokelani
- Pretty Red Hibiscus
- Kamalani O Keaukaha
- Kainoa
- Night and Day
- E Mau