Marlene Sai、マレーネ・ディートリッヒのようにマレーネ・サイと呼ぶ説と、マーレーン・サイと呼ぶ説があるが、英語的に発音するなら後者なんだろうななレジェンド女性歌手。
1941年、カイムキ生まれのチャイニーズ・ハワイアン。
1959年、カメハメハ・スクールズ卒業間もない彼女が18歳のときにリリースしたアルバムに含まれた”Kainoa”いきなりヒットし、一躍スターの座につく。ちなみに、Marleneを見出したのは、あのDon Hoで、MarleneがDonの母の店”Honey’s”で歌っているときに、その類まれな才能に気づいたという。
この”Kainoa”は、このレコーディングの基本的な指導を引き受けてくれた叔父のAndy Cummingsが、ちょうどその頃、ガンで亡くなりそうな友人の奥さんのために書いたラヴソングを、Marleneに授けたものだった。
この楽曲を含むデビュー作”Kainoa”で、2004年に”The 50 Greatest Hawaii Albums“にも選出されている。
そんなMarleneが娘のMahelaのデビューのときに一肌脱いで制作したのが、本作”Marlene & Mahela”
ジャケットが地味めなので、あまり気に留めてなかったCDだったのだが、今回引っ張り出してクレジットを眺めていると豪華なメンバーがサポートに回っていることに、ちょっとびっくりした。
ギターがBen Vegas、ウクレレにSean Naauao、12弦ギターにはRoland Cazimeroがクレジットされているのだ!
その確かなオケの中で、娘のフレッシュな歌声を母の熟練の歌声が裏で支えたり、デュエットという形で巧みに交差したりする。
“Pua Olena””Hula Blues”といったトラディショナルなハワイアンソングに身を委ねていると、突然6曲目にあの「黄色いサクランボ」のカヴァーが出てきて、ちょっとヒックリかえるのも、意外と楽しかったりする。
1986年、Marleneはthe Hawai’i Academy of Recording Arts (HARA) の’Best Female Vocalist’を受賞し、 2004年、HARAが音楽と録音におけるMarleneの功績に対して、Na Hoku Hanohano Lifetime Achievement Awardを授与した。 また、2007年9月、Hawaiian Music Hall Of Fameも受賞している。
- Somewhere With A Beach
- Pua Olena
- Good Enough
- With Every Breath I Take
- Hula Blues
- Kiroi Sakuranbo
- Honolulu I’m Coming Back Again
- Harbour Lights Vaya Con Dios
- You Taught Me How To Love You In An Old Hawaiian Way
- Sabor A Mi
- It’s Your Dream