Two Slack Key Guitars (1996, Trade Winds Records)

トゥー・スラック・キーギターズの名の通り、スラック・キー・ギターの神、ギャビー・パヒヌイと、彼の友人で彼を長年に渡ってサポートしてきたアッタ・アイザックスの二人によるアルバム。

このアルバムには、明らかに不自然なところがいくつかある。
1980年には亡くなっていたギャビーと、83年になくなったアッタの共演盤が、96年に突如としてリリースされたのか?
また、ライナーによると、ギャビーはアッタがレコーディングする時には、自分がサポートすると決めていたというような表現が見受けられるのだが、今回、アルバムを再リッピングしてCDDBの情報では1〜12曲がギャビーのみのクレジットになっていて、13〜16曲目のみがアッタの名前でクレジットされている。この4曲はどうやら、アッタの唯一のソロアルバム「アッタ・スラック・キー」から、このアルバムのボーナストラックとして「移植」されたもののようだが、2人の共演盤としては、前半12曲のクレジットが腑に落ちない。聞けば、2人による演奏だというのはすぐに理解できる音ではあるのだが、このあたりのデータはライナーには一切無い。
それはさておき、長年、誰かのサポート・ミュージシャンとして「縁の下」に居続けたアッタにも日の目を当ててあげたいと、このプランを実現させたのはギャビーの功績だが、このレコーディングはアッタの家族達によっても支えられている。
音楽一家だったアイザックス家は、父、アルヴィンが有名なミュージシャンだったし、上の兄バーニーはスチール・ギタリスト、もうひとりの兄、ノーマンもベーシストとして活躍していた人たち。このアルバムでは、ウクレレで父、アルヴィンが、ベースでノーマンが全編に参加している。
ちなみに、アッタ・アイザックスの「アッタ」は「ギャビー」のようにあだ名であって、本名はリーランド・アイザックスだ。

  1. I’m-A-Livin’-On-A-Easy
  2. Wahine Uie
  3. Kealii’s Mele
  4. Noho au A Kupa
  5. Ku’u Hoa Aloha
  6. Ke Oni Mei Ka Hula
  7. Leaping Loli
  8. Manuela Boy
  9. Vaya Con Dios
  10. Waltz Medley
  11. Po la’ila’i
  12. March Medley
  13. Mele Li’i
  14. Kokohi-Moani Ke Ala
  15. Na Molokama
  16. Sweet Lei Lehua