ザ・パヒヌイ・ブラザーズとは、ハワイアン・ミュージックの御大ギャビー・パヒヌイを父親にもつ、長男、ジェイムス”ブラ”・パヒヌイ、次男、シリル・パヒヌイ、三男、マーティン・パヒヌイのパヒヌイ三兄弟。
偉大な父親から引き継いだスラック・キー・ギターの伝統と、そこに新しい技術、センスを取り込む発想力で、アイランド・ミュージックにソウル、カントリー、レゲエといった現代音楽の要素を取り込み、融合させることでアイランド・ミュージックの進化、発展に大きく寄与している。
また、彼らはそれぞれが、ギター、ウクレレ、スティール・ギター、ベースなど、多様な弦楽器を巧みに操ることから”ストリング・バンド”と称されていた。
75年に、父ギャビー・パヒヌイがライ・クーダーとレコーディングした『Gabby Pahinui Hawaiian Band Volume One』に参加するなど、3人兄弟のうち、シリルとブラは早い段階から音楽に携わっていたが、父親の死を機に音楽から一切手を引いてしまう。
しかし89年、母親エミリーに勧められ、スラック・キー・ギター・コレクションのレコーディングを決意。
父親の死後、兄弟でレコーディングをするのはこれが初めてであった。
その際、当初の活動を段取りしてくれたのは、他でもないあのライ・クーダーだった。
3兄弟はライのすすめで、バーバンクのスタジオに出向き、伝統的なハワイアンソングに加えて、ジョンレノンの「ジェラス・ガイ」や「マイ・オールド・フレンド・ザ・ブルース」をレコーディングしたのである。
この3人をサポートするために、ライが声をかけたのは、以下の強力なラインナップ!
ラップ・スティール、ブズーキ、フィドルは、デヴィッド・リンドレー
鍵盤系&ストリングス・アレンジにニック・デカロと、バン・ダイク・パークス
ドラムス、パーカッションには、ジム・ケルトナー
そして、ライ自身ももちろんギターをプレイしている。
ライのプロフェッショナルなプロデュース技法によって、このアルバムは90年代初頭のワールドミュージック・ムーブメントを代表する1枚となった。
このアルバム、The Pahinui Bros.はあのPanini Recordsからのリリースだった。
- Kowali
- Isa Lei
- Jealous Guy
- O Kamawailua Lani
- Do You Love Me?
- Henehene Ko Aka (For You & I)
- My Old Friend The Blues
- Mele Of My Tutu E
- Come Go With Me
- Panini Pua Kea
- Waimanalo Blues