Kawaipunahele(1994, Punahele Productions)

ケアリイ・レイシェルはマウイ島で生まれ育った。
ラハイナの町で彼は大きくなったが、週末や毎年の夏休みはマウイのウインドワードサイドにあるパイアの祖母の家で過ごした。
彼の両親は彼を長男としてハワイの習慣に従わせる様に、5歳までを祖父母と過ごさせ、伝統的なハワイの方法で育てられた。彼はハワイの価値観と哲学をこの時期に学んだ。

後に、ケアリイはある伝説的なクムフラの元で学び、自らのハラウを設立した。また、彼はマウイ・コミュニティーカレッジでハワイの文化と言葉を教え、ワイルクにあるベイリーズ・ハウス博物館の文化資源のスペシャリストでありキュレーターも務めている。

1994年、彼自らが伝統的な曲と現代的な曲を絶妙なさじ加減で集め、プロデュースしリリースしたデビュー・アルバム、「カヴァイプナヘレ」は彼に新しく、全く違った道を拓くこととなった。

この成功は一朝一夕な出来事などではなく、彼の長年に渡るハワイの言語、文化、フラ、チャントを絶やさない事への研究と貢献が彼をスターダムにのしあげたと言えるだろう。

デビューアルバムは45万枚を超える売上げをあげ、ハワイのレコード業界の歴史の中で最も売れたアルバムになった。そしてナホク・アウォーズで、最優秀男性ボーカリスト、最も人気のあるハワイアン・アーティスト、アルバム・オブ・ジ・イヤーなど5部門を獲得した。

彼はボニー・レイット、リアン・ライムス、セリーヌ・ディオン、そしてスティングらとも共演し、カーネギーホール、ハリウッド・ボウルなど様々な会場で演奏し、アメリカ本土、日本、そして南太平洋の地域に、ハワイとそこに住む人達の生きた文化をメッセージを届け続けている。